電気炉のお話

そもそも「電気炉」って何?

ものすごく簡単に言ったら、オーブントースターのオバケです。

金属に電気を流すと、電気抵抗で一部が電気から熱エネルギーに変わります。
その熱を使って、金属を溶かしたり、超高温を物質に与えたりするのが電気炉です。

一般的な燃える炎と違って、酸素を燃やさずに熱エネルギーを発生させることができるので、色々と科学実験などに活用することができます。

そもそも「炉」って何?

「炉」という言葉は、火を使った設備のこと全般を指します。

たとえば、「暖炉」とか「囲炉裏」とか(炉という言葉はないけどピザ窯とか)
などの暖房設備や、食品加工、あとはゴミ焼却炉とか、どちらかというと生活に根差した炉があります。

それとは別に、主に金属加工だったり科学実験に使うような、工業のために使う炉のことを、「工業炉」といいます。

ゼテックで取り扱っているのは、「工業炉」であり、「電気炉」です。
(残念ながら、オーブントースターは今のところ作ってないです。作ったらすごいパンができるかも!?)


電気炉にも、色々種類がありまして、以下に大まかなものをご紹介します。
どれも目的のために色々アイディアを絞って作り出した、先人たちの知恵の結晶です。

★真空炉とは

真空中で温度を上げることが出来る電気炉です。
真空中とは、空気(酸素)がない状態のことで、皆さんがよく知っている宇宙空間と同様の環境のことです。
この環境では一切酸素がなく、炉の中に入れて加熱する品物が酸素によって酸化することは、ありません。
(酸化とは、例えば鉄やステンレスが火で加熱すると青く変色したりすること。)
装置は、真空の環境を作ることが出来るポンプ(真空ポンプ)とのセットで構成されています。

★雰囲気炉とは

アルゴンガス、窒素ガス等の雰囲気中で温度を上げることが出来る電気炉です。
これらのガスは、高温に温度を上げても炉の中の品物は、酸化することがありま
せん。
空気中と違い、中に酸化を防ぐ作用のガスを入れて温度を上げます。
アルゴンガスや窒素ガスは、いろいろな製品や材料を高温に上げたときに酸化さ
せずに熱処理することが出来ます。
両ガスとも空気中の成分ですが、その空気中からそのガスだけ取り出したもので
す。
このガスのおかげで酸化すると困るたくさんの品物の熱処理が可能になりました。

★大気炉とは

文字通り大気中で温度を上げることが出来る電気炉です。
品物が空気(酸素)で酸化しても問題ない場合、また、酸化させたい品物等熱処理の場合
に使用可能です。
この装置は、上記2点の電気炉より低価格で製作が可能です。

★特殊設計電気炉

上記の電気炉を含めた複合の電気炉になります。
たとえは、真空と雰囲気の両方可能な真空雰囲気炉などです。
中には、加熱部分に加圧プレスを設置したり、坩堝(コップの様な高温耐久の容
器)を置いて金属を溶かしたりすることが可能になります。